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描き方と共感力

  • 執筆者の写真: Yoko Tanji
    Yoko Tanji
  • 2017年3月1日
  • 読了時間: 2分

子どもの心に今、何が起こっているのか、

アートはたくさんの情報を与えてくれる。

3,4歳の子どもたちの絵をよーく見ていると、

手や腕の動きをただ楽しむぐじゃぐじゃ絵、

いわゆる「なぐり書き」から、

あるとき、コントロールされた

意図された絵へと変わる瞬間がある。

そのうち太い線、細い線、

大きな円、小さな円、

幾何学模様などを組み合わせ、

「お母さん」「電車」「カタツムリ」など

次第に外部のものを描くようになってくる。

この時期、心の方の成長も大きなステップを踏む。

クラスメイトを気づかったり、

いたわったり、

友達の喜ぶことをしたり、

「共感」のめばえ

のような瞬間がある。

私の経験だけからの考察だが、

線のコントロールと共感力は

とても密接に関係あるように思う。

共感力とは「他の人の気持ちを想像する能力」

5歳までには本当の意味で

共感できるようになると言われている。

自分の行動をコントロールする力が

発達した子どもほど、

共感力が増す、という研究もある。

(2007. Posner&Rothbart)

脳の発達とも大きく関係しているようだ。

自己制御力と共感の両方に関係している

皮質の前頭前野や前帯状皮質が十分発達していないと

他の人の気持ちを上手に理解できなかったり、

自分の行動をコントロールすることが難しいという。

(2007. Posner&Rothbart)

道具をコントロールして

自分の描きたいものを描く、

この簡単に思える一連の行動。

心や脳では

想像を超える

ミラクルなことが起きているようだ。

小さな変化を見て紐解いていく、

アートセラピストの感受性が問われる瞬間。


 
 
 

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