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まねる no.2~ Act exactly what we see~


子どもたちは「まねる」のが大好きだ。

一人がはさみを使いだすと

隣近所にいる子たちが使いだす。

キリンを描き出すと

首がながいものがいっぱい描き始められる。

仲良したちは、

ともすれば同じ色で同じ構成の

同じ絵を描き出すこともよくある。

力関係も関係があり、

同じテーブルで描いている

「リーダー的存在」をまねる。

私の経験から、

4歳ごろまでの女の子は特にこの傾向が強い。

「大人をまねる」のはもっと好きだ。

家の人の口癖であろう言葉、態度、

先生のまなざし、接し方、

いいも悪いもすべてまねてしまう。

「まなぶ」の語源は「まねぶ(真似ぶ)」にあると聞いたことがある。

「まねる」ことで、世界の反応を見ながらいろんなことを学んでいく。

脳科学的に見ても

私たちは生まれながらにして

「ミラーニューロン」という

他人の行動をあたかも自分の行動のように

「鏡」のように共鳴する運動神経細胞をもっている。

これは霊長類などの高等動物に特徴的で、

特に人類はこれに特化して、

言語獲得や他人を理解したり、共感したりするのに役立っている

と言われている。(G.Rizzolatti,1996)

前回にも書いたように、

乳児は生後20分で、

舌をだした大人の真似をして

自分の舌を出すことができる。

(Meltzoff,2007)

私の高学年になる娘は

私の意見までもまねる。

「この音楽、聞いていて心がほっとするなあ」

というと、次の日、同じことを、まるで自分の意見かのように、

家族に伝えている。

見ていて面白くなるが、

これを外でも同じようにしているとなると、

笑ってばっかりはいられない。

子どもは「大人の言うこと」ではなく

「大人のすること」をコピーする。

歩き方、話し方、食べ方、、、

嫌な癖ほど似てくる。

「美しく正しい」大人の教訓や話よりも

まずは、私たちが子どもがまねるに値している行動をしているかどうか、

鏡となれるかどうか、

もう一度見直してみると、

子どもたちとの関係に新しい変化が始まる。

子どもたちは本当によく「見ている」。

今、何を感じ何を学んでいるのか、

子どもたちの言葉の代わりになるアートには

同じ「まねた」アートでも

その子たちの心の中がよく現れるのがまた面白い。


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